
猫の平均寿命は16歳に伸びた ― 「外に出ない猫」との差を調査結果で確認する
一般社団法人ペットフード協会の2025年調査によると、猫の平均寿命は16.00歳。外に出ない猫と出る猫の差、調査の仕組みと限界を数字で確認します。
この「平均寿命」はどうやって調べているのか
この数字の出どころは、一般社団法人ペットフード協会が毎年実施している「全国犬猫飼育実態調査」です。
2025年調査は、全国の20〜79歳の男女を対象にしたインターネット調査で、飼育頭数などを推計する「規模推計調査」は2025年10月3日〜7日に実施され、ウェイトバック集計後の有効回収数は5万件でした。
平均寿命の算出方法には、見落とされがちな前提があります。対象は「現在、犬または猫を飼育している人」で、過去10年間に飼育していた犬猫が死亡したときの年齢を、飼い主自身に回答してもらう形で集めています。
つまり、日本にいるすべての猫の余命を統計的に計算したものではなく、「今も猫を飼い続けている人」が覚えている範囲での平均です。
猫の平均寿命はどれくらい伸びたのか
結論から言うと、2010年から2025年の15年間で、猫の平均寿命は犬より大きく伸びています。
| 年 | 犬の平均寿命(歳) | 猫の平均寿命(歳) |
|---|---|---|
| 2010年 | 13.87 | 14.36 |
| 2015年 | 14.50 | 15.43 |
| 2020年 | 14.48 | 15.45 |
| 2023年 | 14.62 | 15.79 |
| 2024年 | 14.90 | 15.92 |
| 2025年 | 14.82 | 16.00 |
猫は2010年比で+1.64歳、犬は+0.95歳です。猫は2025年、平均寿命として初めて「16歳」に達しました。
「外に出ない猫」と「外に出る猫」でどれくらい差があるのか
同じ2025年調査の中でも、猫を「ふだん家の外に出ない猫」と「外に出る猫」に分けると、平均寿命に明確な差が出ています。
| 区分 | 2020年(歳) | 2025年(歳) |
|---|---|---|
| 猫 全体 | 15.45 | 16.00 |
| 外に出ない猫 | 16.13 | 16.23 |
| 外に出る猫 | 13.57 | 15.12 |
2025年時点で、外に出ない猫と外に出る猫の差は1.11歳です。この差は2020年の2.56歳からは縮まっていますが、依然として「外に出ない猫」の方が長い傾向が続いています。
猫の飼育頭数や暮らし方もあわせて確認する
平均寿命が伸びる一方で、猫の飼育頭数そのものは2025年、前年から減少しています。
| 項目 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 猫の推定飼育頭数 | 9,155千頭 | 8,847千頭 |
| 世帯飼育率 | 8.61% | 8.42% |
| 新規飼育頭数 | 359千頭 | 333千頭 |
猫の主な飼育場所は「室内のみ」が82.3%で、「散歩・外出時以外は室内」の10.7%を合わせると、9割以上が基本的に室内で暮らしていることになります。純血種の割合は19.4%で、残り8割は雑種(うち内訳が分かるもので最も多いのは「雑種」75.2%、次いでアメリカンショートヘア4.8%)でした。
数字を読むときに注意したいこと
この調査結果を読むときは、2つの前提を忘れないようにしたいところです。
1つ目は、平均寿命が「相関」であって「因果」の証明ではないという点です。外に出ない猫の飼い主は、健康管理により気を配っている人が多い可能性もあり、「外に出さなければ長生きする」と単純に言い切れるものではありません。
2つ目は、これがあくまでアンケート調査だという点です。飼い主の記憶に頼っているため、正確な年齢を覚えていない場合の誤差や、長く飼っている猫ほど回答に含まれやすいといった偏りが混じる可能性があります。
うちの猫の寿命を延ばす方法として断定できることは、この調査だけからは言えません。個体差も大きいため、あくまで「全体の目安」として受け止めるのが安全な読み方です。
出典
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